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クラゲ

ナス

Music
塗装スペース

2021/09/01 Release!
1st ALBUM
『​​ピカノスタルジー』

 ノスタルジーを発光させる、というコンセプトで自分の中に幼少時の記憶を旅することから生まれた曲達を中心に構成。
​ ジャンルを問わず多くのバンドやセッションを渡り歩いてきてたクラゲナスを形成する雑多なエッセンスを凝縮したエレクトロニックミュージック。

 

 今はもういないあの人、あの場所、あの時間。
記憶を旅し、紡ぎ出された音絵巻。
この時代に生きながら、子供の瞳を宿す大人達に捧ぐ。

       1. ゆらぎ
クラゲナスの由来となる神話世界の始まりをイメージした音からこのアルバムは始まる。
古事記の冒頭に、くらげなす漂える〜と、という言葉がでてくる。
天と地の形が定まる以前のフワフワした状態を指す。クラゲナスの名前はそこから引用した。
未だ形の定まらぬものがユラユラと漂い、フツフツと世界が生まれてくる、そんなイメージである。
ちなみに、アルバム中、ここに収められた音のみ過去の録音で、クラゲナスを始めた当初の2014年のもの。カリンバを即興的に弾いたものを回転数変えたものを重ねて作った。
 

      2.羊水
始原の時、海が生まれ、何億年もの時の経過の後、生命が生まれた。それと同じように、僕らは母の胎内で生を受け、羊水の中、命を育まれ、この世に産まれ出てきた。
海とは全ての生き物にとっての羊水。
生命が誕生する、これ以上の神秘はない。
生まれ、生きて、そして死にいく、業を背負いこの世に生を受けて誕生する高揚と哀しみを表現した。
 

      3.CHILD
僕は1981年北海道で生まれ、十八歳までそこで過ごした。田舎も田舎で、どこにいても地平線が広がる土地だった。
当時は今のようなスマホやYouTubeなんかも当然なく、遊びといえばファミコンか、自然を相手にイマジネーションを広げるしかなかった。
よくやったのは、空を舞う鳥を地球を侵攻する妖怪と見立ててどうやって彼等から地球を守るか考えたり、トラックの荷台に乗り大海原を駆ける船と見立て大航海したり、そこには無限のイマジネーションの広がりがあった。
今は大分生活は変わってしまったけど、その時に感じていた世界は、今でも自分の中にもう一つの眼差しとして残っている。
この曲の途中、子供達の声が入ってくるシーンがある。これは30年以上前に父が、僕や従兄弟達が遊んでいるところを撮影した成長記録のビデオテープからサンプリングしている。


      4.動物園
僕は子供の頃から動物が好きだ(特にサル)。
地球には物凄い数の生き物が生きている。
哺乳類、爬虫類、魚、鳥類、虫、微生物、色んな形、色んな声、色んな生態の生き物がいてそれらが地球上で壮大なハーモニーを奏でている。
生き物の世界には捕食するもの、されるものはいるが、全てが生を謳歌して、それらが調和して、大きな生態系を作っている。
人間がいたずらにそれを壊してはいけない。
地球上の動物たちが生を謳歌してる様をイメージした。

 
     5.あたま山 ( feat. tabla tal)
僕は落語が死ぬほど好きだ。
あたま山と言えば古典落語の演目の一つで、有名な話なので詳しく落語を知らない人でもこのはなしは知ってる人も多いのではないか。ストーリーもさることながら演題が好きで、カリンバのフレーズを思い付いた時に、この演題にピッタリだと思った。
この曲は、アルバム中唯一ゲストを迎えた曲でもある。
友人のタブラ奏者tabla talである。
彼はこの曲で4つのタブラを使いハーモニーを鳴して、タブラとしてはかなり特殊な演奏をしている。
ちなみに、この曲の冒頭の鐘の音は、比叡山延暦寺の鐘を突いた時に録音したものである。

 
    6.ハレンチ学猿
これはムフフなR指定妄想サウンドトラックである。
冒頭の声は、飛田新地の呼び込みのおばちゃんの声を実際に録音したもの。

 
      7.産声
ちょうど、このアルバムの制作時に重なり妹が子を出産し、僕にとっては初の姪が誕生した。
妹は一回りも年が離れていたので昔はよく世話をしていた。その妹が子を産む。
僕にとってそれは、物凄い衝撃と感動を与えた。
この曲の最もこだわった部分は何重にも重ねた自らの"声"である。
実は僕は自分の声が大嫌いで、歌も下手でコンプレックスでカラオケにも絶対行かない。
だけど、今回実験的にやってみて、我ながら変な声だなぁと思うけど、ジャーマンプログレみたいな感じもあって気に入っている。
この曲はMVも制作した。
絵師、鉄秀氏によるCDのアートワークが描かれていく様を編集したものだ。
是非そちらもYouTubeでチェックして頂けたら嬉しい。

 
     8.発光
人生には色んな瞬間があって、出会い、別れがあり、成功、挫折があって、恋をしたり振られたり、大切な仲間や親類がこの世を去ったり、他にも環境の変化や、色々な経験を重ねて人は成長し、時には浮き沈みしながら変化していく。
僕も自分自身で振り返ると、楽しいこともあったが、人には言えないような情けないことや思いもたくさんしてきたように思う。
子供の時に思い描いた夢が起点にはなっているのは確かだけど、そこから数多くの出会いや様々な経験から自分自身が変質していき、気が付くとえらく遠くまで来たなという思いがある一方、自分のこれまで辿ってきた道、夢(落としてきたもの含めて)、それらが全てが長い時間をかけて自分の中で変化し、発酵し、発光し始め、芽を吹き花が咲き、今の自分を祝福しているような気がする。
 
これまでに出会った全てに感謝。
そして、未来に向けた希望。
ノスタルジーが発光している。


 

各種配信サイト

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『ピカノスタルジー』
  CD ¥1,800  (税抜)

こちら👇のサイトから購入できます。

VIDEO

クラゲナス / 産声

ブギ丸とでべそ / へそ丸音頭

ブギ丸とでべそ / ナニヘコタレトン

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1981年北海道にて生まれる。

幼少の頃より音楽に親しみ、中学生の時にビートルズを聴いて衝撃を受け、同時期にドラムに出会ったことで音楽の道に進む事を決意する。

18才の時、大阪にでてきてドラマーとして活動を開始し、ハードコアから始まり、ジャンルを問わず音楽を吸収し、数多くのリリースを経験する。

2000年代中頃よりミニマルテクノの快楽性に目覚め、自身もDTMや電子楽器を導入し、マシンビートに傾倒し始める。

2014年頃からソロ名義『クラゲナス』としての活動を開始。ドラムや様々な民族楽器を使った即興パフォーマンスで数多くのセッションに参加。

同時にエレクトロミュージックと民族音楽の融合を主なスタイルとしたトラック制作を始める。

2017年、”ブギ丸とでべそ”に参加。ドラム、トラックメイクを担当している他、音源では録音とMIXも担当している。

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